真空管式プリアンプ / SJ-PREAMP:技術者からのコメント

一般的なプリアンプでは、フォノ回路は専用EQ回路を1段多く通過し、LINE系と同じ電圧になるまで事前に増幅されてからLINEと合流するため、LINE入力に比べて数多くのパーツや配線を通過する結果となり、周波数特性が悪化して音の鮮度を失い、レコード再生はいつも不利な状態となっています。

本機ではその問題を念頭において、レコードもCDも全く同じ回路条件にて音楽再生ができるように、フォノ入力もLINE入力も、すべて同じ真空管・回路・段数を通過する特殊なNF回路によって構成されています。これによりレコード再生の不利な点が取り除かれ、CD再生と同じ条件にて新鮮なレコードの音を再生できます。

この特殊NF回路は回路設定や製作技術的に非常に難しいため、現在では一切用いられることがない回路ですが、この回路の良さを十分生かすことのできる独特な内部分離型シャーシの設計や漏洩磁束やノイズの極めて少ない特注カットコア電源トランスの使用にて大変満足できる真空管プリアンプに仕上げられています。